現在、国会では憲法改正のための国民投票法だけでなく入管法改正についても強行採決をおこなおうとする動きがあります。新しく改正される入管法は「難民認定の手続き中は送還しない」とする現行法が3回目以降の申請者については適用外になります。
今回の入管法改正は人権弾圧そのもの
また、難民認定や在留特別許可の結果が出るまで入管側が監理人を選定するが、監理人が見つからなかった人や入管当局に認められなかった人は国際法違反とされ、無司法審査、無期限、無要件の入管収容に処せられるといった改正です。
「母国での迫害などで命からがら逃げてきた人に対して難民申請を与えない」「母国では命の危険にさらされているにも関わらず送還をおこなう」「送還に応じないものには、無期限の入管収容を強いる」……このようなことはまさに人権弾圧そのものです。
日本人の関心が薄いことを憂える
以前、前職場で入管法改悪に対する反対署名活動をおこなったことがありますが、署名をしてくれたのはただの一人もいませんでした。逆に難民認定を行えば治安が悪化するのではないかという意見もありました。前職場の名誉のためにも言っておきますが、前職場はきわめて民主的な人が多く、私がこれまでお願いしたさまざまな署名やアンケート調査にも快く応じてくれた人たちです。そのような人たちでも、この入管法改悪の署名にはだれも協力してくれませんでした。また、この署名活動を一緒にやっている仲間も署名をしてくれる人はきわめて少ないということを言っていました。
私たちの人権認識も新たにしよう!
以前、オリパラ組織委員会の森前会長の女性蔑視発 言には多くの人が抗議の声を上げました。森前会長の 発言と今回の入管法改正の根幹にある問題はどちらも 人権問題だと思います。日本人だから助けるのか? 日本人が当事者でなければ声をあげないのか? 外国 人は助けないのか? 日本人の人権感覚が強く問われ ていると思います。
入管法改正をストッ プさせることはもちろ んですが、私たち自身 の人権感覚について認 識を新たにする必要も あると思いました。